今回の「DVDオペラ鑑賞会」はヴェルディ作曲「マクベス」を鑑賞致しました。世界の三大悲劇の一つと言われる「マクベス」はヴェルディが妻子を失い失意と悲嘆の人生を経験する中で生れた作品。
1847年フレンツエで初演、指揮リッカルド・シャイーで1986年に音声、1987年に映像、また、出演者のバンクォとマクダフは歌唱と演技が異なると言う今までにない作品でいずれもトップの方の出演で見応えがありました。
前奏曲の中魔女たちの不気味さやもの悲しい悲劇的情景からスタート。
ドゥンカーノ王に仕える二人の将軍マクベスとバンクォ登場。魔女たちがマクベスには「スコットランドの国王の位につく」と予言。バンクォには「国王の父親となると」予言する。
やがてマクベスは魔女の予言通りスコットランド王になるが魔女の言った
「バンクォが王の父親になる」との予言が不安を呼んでマクベスは夫人と相談してバンエ親子の殺害を企てる。「王位を守るためには邪魔者はすべて殺す」と歌う。
マクベスの国王就任の祝宴、多くの貴族や騎士が招かれている。マクベスに促され夫人は「乾杯の歌」を歌う。
魔女たちの暗い洞窟、妖気に満ちた魔女たちの自分の将来に不安を抱いたマクベスが予言を求めてやってくる。魔女たちは「マクダフに気を付ける事」「女から生まれたものはマクベスにかなう者はないこと」「バーナムの森が動かぬ限り敗れる事はないこと」と三つの予言をし、歴代八人の王の亡霊を見せる。
最期は手に鏡を持ったバンクォの幻、マクベスは恐ろしさに気絶する。
スコットランドとイングランドの国境の荒れ地、遠くにバーナムの森が見える。マクベスはスコットランドの亡命者たちの祖国に帰れる日を待ち望んで歌う。
高地と密林に囲まれた広い平地の戦場。マクダフがマクベスを追い詰めてくる。また魔女の予言「女から生まれたものには負けぬ」と云うと、マクダフは「自分は生まれる前に母の腹を割って出てきた者だ」と答えるので、マクベスの神通力も消え遂にマグダフの剣に倒れる。スコットランドを追われていた亡命者たちと共にイングランドの兵士たちに囲まれたマイコムが姿を現すとマクダフたちはマルコムを新王と讃え一同勝利の喜びを高らかに歌ううちに全幕が終わる。
次回は 12月12日(月)ベートーヴェン「シンフォニー第九」です。
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